トラブルエピソード

深夜の失踪

ある夜、もめた原因は憶えていませんが、食事も水分も摂らずに夜中まで何時間も妻との話に決着がつきませんでした。

おそらく私がいつものように、問題の原因は自分にあるから自分が悪いと言って何度も謝ったり、事のてんまつを最初から時系列で説明して妻に分かってもえるまで何度も繰り返し話していたのだと思います。

妻は、「誰が悪いとわかったところで解決はしない。何度も謝るだけでは解決しない、もう謝らなくていいから具体的にどうするか具体的な話がしたい」ということを何度も言っていました。

当時の私は、自分にアスペルガー傾向があることを自覚していなかったので、頑張れば妻と話ができる、とにかく頑張る頑張る、と根性論になっていました。

疲弊してきた妻は、私との話にらちが明かないので相当参っていました。
「こんなに話ができないなら、一人でいた方がましだ」
というような言葉を言われたのだと思います。

私は、その言葉通りに受け止めて「妻を一人にしなければいけないのだ!」と思いました。

そして咄嗟に、着の身着のまま、携帯も財布も持たず外に出ました。
おそらく深夜の2時頃だったと思います。

そのままあてもなく、真冬で人のいない街をウロウロしました。
そして、朝の8時近くまでベンチに座って考え事をしました。

明るくなってずいぶん経ってから、やっと我に返った私は自宅に戻りました。

部屋には半狂乱になって怯えている妻がいました。

私が家に置いていた財布に入っていたお金はおそらく2~3万円、それ以外の妻の貯金は既に使い切っていました。

所持金も殆どなく、私と連絡が取れなくなった妻が、深夜から朝の8時すぎまで、家の中で一人でどんなに怖かったか、不安だったか、失踪中の私はまったく想像することができませんでした。(後から妻に聞きました)

ただ「妻を一人にしなければいけないのだ!」という考えしかありませんでした。

妻は、私がいなくなったことに気づいた後、深夜に泣きながら街中を探し回ったそうです。
携帯も、財布も、上着も持っていなかった私が、どういう状態になっているか想像して自分を責めていたそうです。

110番をして捜査願いを出した方がいいのか、帰ってくるのを待った方がいいのか?天涯孤独の妻には相談する人が誰もいないので、一人でパニックになっていたそうです。

私は、自分の行動がそのような事態にまで発展するとは全く想像ができませんでした。

当時、妻に何度説明されても、自分では「妻に一人でいた方がましだと言われたから、一人にしてあげなければならないと思った」という考えが強くて、妻に「私の気持ちになって考えてみて」と言われても、考えることができませんでした。

それからしばらく、妻の精神状態が不安定になってしまったので、本当に申し訳ないことをしました。

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